疲れやすくて太りやすい女性”の体質とは?

“疲れやすくて太りやすい女性”の体質とは?

〜東洋医学で見る代謝の低下〜

「食べる量は変わっていないのに、最近太りやすくなった…」
「以前よりも疲れやすくて、なかなか回復しない…」

そんなお悩みを抱える女性は少なくありません。とくに30代後半〜50代にかけては、体の代謝やホルモンバランスの変化が影響しやすい時期。
西洋医学では“基礎代謝の低下”や“筋力の衰え”といった視点で語られますが、東洋医学ではより深く「気・血・水」や「五臓六腑」のバランスの乱れから原因を読み解いていきます。

東洋医学から見た“疲れやすくて太りやすい”体質の原因

1. 【脾(ひ)虚タイプ】

食べたものをエネルギーに変える力=消化吸収の中心は「脾(ひ)」が担います。
この脾の働きが弱ると、

  • 食べてもエネルギーとして使えず脂肪になりやすい

  • 水分代謝が悪くなり、むくみ・だるさにつながる

  • 甘い物がやめられず、さらに脾を弱める
    といった悪循環に。

特徴:疲れやすい、むくみやすい、胃腸が弱い、甘い物が好き

ケア法:冷たいものを控え、温かくて消化に優しい食事(お粥・根菜・味噌汁など)を中心に。


2. 【腎虚(じんきょ)タイプ】

腎は「生命力の貯蔵庫」とも言われ、加齢とともに弱りやすい臓腑。
腎の弱りは代謝機能やホルモンバランスの低下と関連し、「太りやすく痩せにくい」状態を引き起こします。

特徴:疲労感、足腰の冷え、白髪、トイレが近い or 出にくい

ケア法:黒い食材(黒豆・黒ごま・ひじき)、山芋、くるみなどを取り入れて腎をサポート。


3. 【気滞(きたい)タイプ】

ストレスや感情の抑圧によって「気」の巡りが悪くなると、代謝や排泄も停滞します。
いわゆる“ストレス太り”が起こりやすくなります。

特徴:イライラしやすい、便秘、お腹や脇の張り、食欲の波が激しい

ケア法:軽い運動や深呼吸、アロマなどで気の巡りを整えましょう。柑橘系や香りの良い食材もおすすめ。


東洋医学的・セルフケアのポイント

  • 冷やさない:冷えはすべての不調の元。体を内外から温めましょう。

  • 毎日少しでも動く:歩く、ストレッチ、呼吸法などで「気・血・水」の流れを促す。

  • 季節に合った食材を:旬の野菜は自然と体を整えてくれます。

  • 心のゆとりを意識:焦りやイライラは気の停滞に。感情のバランスも大切に。


最後に

“疲れやすくて太りやすい”状態は、単なる加齢のせいではありません。
体が発している「バランスの乱れのサイン」に耳を傾けて、あなたに合った体質ケアを見つけましょう。

「最近、なんとなく不調が続いている…」
そんな時は、東洋医学の視点から自分の体を見直してみることが、健やかな日常への第一歩になるかもしれません。


さくまうたたね治療院